« オグシオの勝利から | トップページ | 「何故?」を教える、考えることが大事 »

今の日本に、野菜泥棒の事件から

 ちょっとお尋ねします。
今、日本はいつの時代でしょうか?

 「中国国籍の劉毓丹容疑者(27)と潘興宏容疑者(27)は14日午後8時ごろ、鎌倉市上町屋の畑からサニーレタス32個と春菊2把を盗んだところを警察 官に見つかり、現行犯逮捕されました。劉容疑者ら2人は中国・吉林省出身で、市内のクリーニング店で働いていました。警察の調べに対し、「お金がなく、食 べるものに困って取っていた」と話しています。現場周辺では、2週間ほど前から大根やニンジンなどの野菜が盗まれる事件が連続していて、警察では余罪を追 求しています。(11月15日ANNニュース)」

 「15日午前1時半ごろ、和歌山県かつらぎ町笠田東、農業の男性(67)の畑で、栽培されていた大根6本(600円相当)を盗み出した男を張り込み中のかつらぎ署員が取り押さえ、窃盗の現行犯で逮捕した。
 調べでは、男は同町笠田中、無職、小林孝男容疑者(57)。同容疑者の自宅から畑までは約500メートルで、付近では3月末ごろから畑のサツマイモなどが夜間に盗まれる被害が十数件相次ぎ、同署が警戒していた。
 小林容疑者は「(同様の犯行を)30回くらいやった」と供述しているといい、余罪を追及する。(11月16日産経新聞)」
11月16日産経新聞

 最初にいつの時代か聞いたのは、この記事を読んだからです。
戦前、戦中、戦後などは、
食べるものに困って畑から野菜を盗むという話は聞いたことがあります。
現代になって、畑から野菜を盗むなんてニュースはほとんど聞いた覚えが
ありません。それが戦後60年以上経過して畑から野菜泥棒の事件があるなんて・・・。

 「ネットカフェ難民だった多城守さん(仮名、40)は9月初旬、関東の金属部品会社から、業績不振を理由に年内いっぱいでの解雇を打診された。就職し て1週間足らず。派遣先の愛知県内の自動車部品工場を今年5月でクビになり、出身地の東京都内のネットカフェ暮らしを3カ月余り。8月末にようやく、契約 社員として働き始めたばかりだった。
 高校卒業後の85年、「親の借金返済のため」進学を断念し、大阪府内の警備会社に就職した。仕事は順調で10年目には年収700万円を得た。とこ ろが、警備会社の経営悪化で99年に退職を余儀なくされ、生活は一変した。就職氷河期のまっただ中。婚約中の女性がいたため「相手の家族の手前もあり、何 でもいいから仕事に就きたい」と、派遣会社に登録。その後は日雇いや自動車工場などでの派遣労働を繰り返す。多くは3年足らずで契約を切られた。安定しな い暮らしにしびれを切らし、婚約者は多城さんに別れを告げた。
~中略
 派遣先の業績悪化のたびに職を失ってきた多城さんは「雇用の調整弁」として企業のリスクを一身に押し付けられたとの思いを募らせる。貧困問題に取り組む NPO法人「自立生活サポートセンター・もやい」事務局長の湯浅誠さん(39)は「日本は、一度、足を滑らせるとどん底まで落ちて、はい上がれない『滑り 台社会』に陥っている」と指摘。「雇用関係の規制緩和で、労働者を簡単にやめさせられるようになっている現状を踏まえず、努力や能力不足による自己責任論 だけで片付けては貧困問題の解決はない」と警鐘を鳴らす。
 厚生労働省のまとめによると、派遣労働者は99年度の約107万人から、06年度は3倍の約321万人に急増した。一方、総務省の調査では、正規社員の占める割合は、99年の75・1%から07年は66・5%に減った。
 都のネットカフェ難民支援策を活用し、融資を受けた男性(44)も、物流会社での仕事を業績不振で9月に打ち切られた。「自立しようにも、断続的にしか仕事ができない状態から抜け出せないままでは難しい」と不安をもらす。
 製造業の派遣社員らで作るNPO法人「ガテン系連帯」の池田一慶・共同代表(28)は「時給は1000円が多く、残業代がないと年収200万円に届かない。昇給が保証されているわけでもなく、いくら働いても貧困から抜け出せない」と指摘した。  総務省によると、15~24歳の若年層の46%が非正規社員。日本弁護士連合会が6~8月に実施した非正規労働者の電話相談では、働き盛りの40代からの相談が最も多かった。低賃金で不安定な労働状況はあらゆる年代に広がり、貧困の固定化、再生産に結びついている。(9月30日毎日JP)」
9月30日毎日JP

 「貧困日本」
今となっては真新しい言葉でもないですね。

 首相は誰がなっても、海外に沢山ばら撒いて人気取り。
麻生首相がIMFに10兆円規模の支援をとか、
福田前首相がアフリカに幾らの支援とか・・・。
必ずといっていいほど、
首相が海外にお金をばら撒きますよね。

 麻生首相が、景気対策のために、高速道路料金の値下げ、給付金支給、それにローン減税なんてのもありましたっけ?

 この麻生首相の景気対策で貧困日本の状況は変わるのでしょうか?
貧困にある人は、高速道路使うとか以前に車持ってない人が多いでしょうから、
高速道路の値下げは恩恵なさそう。

 住む家はアパートなどの賃貸かネットカフェ難民かホームレス。
定額給付金のリストって住民票などからリストアップされるのであれば、
対象にならないから、ネットカフェ難民やホームレスには恩恵なさそうです。

 ローンも家や車などのローンはなくとも、
下手すると消費者金融などの借金がありそうで、
消費者金融もそうでしょうが、闇金融などもローン減税など恩恵なさそう。

 もちろん、これは、日本における貧困撲滅ではなく、
景気対策として呼び水になればいいもの。
景気がよくなれば、企業が賞与などを出したり、新たに従業員を雇ったり、
非正規社員を正規社員に上げたりすることが期待できると。

 でも消費者も企業も、現状はかなり景気が悪いという意識があります。
こんな時は、消費者も財布の紐を絞るでしょうし、
企業も一時的によくなっても正規社員を増やさず、
非正規社員で乗り切るはずです。
長期的な景気の展望がよくならないと、
政府が思ったような効果は現れないように思います。

 一方、日本において貧困の中にいる人は、
長期的な視点なんて、悠長なことは言ってられないはずです。
政府が言う様に景気がよくなったとしても、
それが、貧困層まで恩恵が及ぶのはかなり先のはずです。

 政府は定額給付金の上限を設けるとか、
自主的に辞退を願うとか議論していますが、
ちょっと視点が違うように思います。

 年収1千万超えている人にとって、
一人1万5千円の給付金なんてどうでもいいように思います。
その人が辞退するかしないかなんて大した問題ではありません。

 むしろ、住民票を元にリストアップしても、
離婚後300日問題の子供やネットカフェ難民やホームレスなど、
住民票に記載がない人たちがいます。
その人たちに定額給付金が渡るには、
どうしたらいいかを考える方が適切です。

 気付いているのかいないのか知りませんが、
今のままでは定額給付金に洩れる人が出てきます。
本当に困っている人たちは、この定額給付金に洩れる人々です。

 収入の多い、資産の多い、所謂金持ちに、
一人当たり1万5千円の定額給付金を給付したって、
それを呼び水に消費はしないでしょう。
呼び水になる額じゃないからです。

 一方で、1万5千円という額が、
収入や資産に対して、大きい意味がある人、
つまり中間層より下の人にとっては、
消費して景気を上げる効果が期待できます。
一気に使わなくても、景気の起爆剤になりうるかも知れません。

 以前言われましたように、
一部のお金持ちが景気を引き上げるなんてことは起きませんでした。
むしろ、政府にはボトムをアップすることで景気を底上げすることを、
考えて欲しいものです。

 日本は一億総中流階級という言葉がありましたが、
トップが少なく、その代わりボトムも少なく、
皆が中流意識をもっていた。

 それを崩して、一部の金持ちの代わりに、
多くは中間層以下の社会形態を選んだ。
それで、一部の上層は、年収もアップして、
やりがいもありゆとりも出るという、いい面もある一方で、
下層に位置した、または落ちた人は這い上がれなくなってしまった。

 

別に個人差がつくのは悪いことではありませんが、
景気という面に関しては望ましくないです。

 景気は誰によって大きく左右するかというと、
一部の金持ちではなく、大部分の中間層以下の消費です。

 

一部の金持ちが高い物を買って消費しても、
全体における割合が少ないので、
全体の景気を引き上げるまで行きません。

 それに比べて、中間層より下は、高いものは買わず安い物だけ消費したとしても、
全体における割合が大きいので、景気のうねりを作ります。

 ちょっと、脱線してしまいました。
こう言うと、頑張っても頑張らなくても同じ収入ではやる気が起きない
といったことを言う人がいます。

 

別に資本主義が悪いとか、社会主義にとか、共産主義にとか、
頑張っても頑張らなくても皆が同じ収入を得るとか、
そんなことを言っているのではありません。

 頑張って所得差がつくのは問題ではなく、
働くモチベーションが上がるのだからいいことですよね。

 ただ、問題は、今の日本では、頑張っても所得が上がらないで、
生活水準も向上しない、
所謂、ワーキングプアという存在がある。

 また働こうと思っても、非正規だから、安定した生活とは掛け離れて、
企業の都合により雇用を切られてしまう現実がある。

 先に述べた2件の野菜泥棒、1件は中国人、1件は無職の57歳の男のように、
生の野菜を引っこ抜いて生き抜かないといけない。
また、ネットカフェを根城にするしかない。
また、青いビニールシートやダンボールに包まって生きていくしかない。
戦時中じゃあるまいし、こんな貧困状態を脱すること考えましょうよ。

 お偉い人や金持ちは現状すら知りようもないから、
効果的は手段は打ち出せないかも知れません。

 先に述べましたように、
内需拡大に大きく寄与するのは個人消費。
その個人消費では、一部の金持ちより、
中間より下、特に中間層の消費が大事なはずです。
全体に対する割合が大きく、
生活が苦しい貧困層より消費しやすいでしょうからね。

 日本の首相は、日本の問題解決より、
海外にどれだけお金をばら撒くかを考えがちみたいですが、
日本の問題を直視して欲しいものです。
「取り組んでる」と言いますが、日本の問題は取り組んでるのではなく、
解決しないといけない問題です。
取り組んでいるだけでは不十分です。
本気で取り組んで解決に向けて欲しいと思います。

|

« オグシオの勝利から | トップページ | 「何故?」を教える、考えることが大事 »

日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« オグシオの勝利から | トップページ | 「何故?」を教える、考えることが大事 »